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詩人

藤富保男/高橋昭八郎/伊藤元之

詩を演じる
パフォーマンス・ポエトリィ北上

Yasuo Fujitomi/
Shohachiro Takahashi/
Motoyuku Ito

2006年10月、岩手県北上市の日本現代詩歌文学館で「パフォーマンス・ポエトリィ北上」が開催。藤富保男、高橋昭八郎、伊藤元之は、過激な詩的実験で北国を魅了する。

詩を演じる パフォーマンス・ポエトリィ北上

「ことばは物質である」と語り、文字をグラフィカルに分解・加工して、意味から言葉が離脱するプロセスに詩を見いだそうとした、新國誠一の「コンクリート・ポエトリー」。「カメラは失敗した一握りの詩の紙くずからも美しい詩をとりだすことができる」と観察し、活字・日用品・写真など複数の視覚メディアを交通させ、アート作品のようにデザインしながら、既成の文学や諸芸術に依存しない、詩の造形的(プラスティック)な新領土を拓こうとした北園克衛の「ヴィジュアル・ポエトリィ(視覚詩)」。
1950年代から70年代にかけ、詩と現代美術を横断し、さらに外へ越境する前衛運動として、とくに海外で熱く歓迎された。

詩を演じる パフォーマンス・ポエトリィ北上

新國と北園を継承する三詩人はいまも、当時を更新するアヴァンギャルドたろうとする。「もし世界が明るくなれば」とシュールかつユーモラスに問う、藤富保男の詩。「けつまづく」ことで、真の自己存在に覚醒しようとする、高橋昭八郎の詩。伊藤元之は「時代をくつがえす」欲求につらぬかれた詩の前衛運動を伝える。このパフォーマンス・ポエトリィを観た者は、子どものように驚き、笑い、不思議とこころが晴れ晴れとするだろう。それは〈翼ある詩〉がはこぶ、純粋なサプライズにみちた世界、との出逢いである。

詩を演じる パフォーマンス・ポエトリィ北上
(text 石田瑞穂)
藤富保男/高橋昭八郎/伊藤元之

藤富保男 (詩人)
1928年東京府生まれ
1953年に第一詩集『コルクの皿』を出版、H氏賞候補となる。1993年『やぶにらみ』で日本詩人クラブ賞受賞。

藤富保男/高橋昭八郎/伊藤元之

高橋昭八郎 (詩人)
1933年-2014年(満81歳没) 岩手県生まれ
1957年、北園克衛主宰の実験詩のためのグループVOUに参加し、詩作をスタート。欧米では「ニュー・クラシック(新たなる古典)」として扱われる視覚詩人。主な著作に『第一語の暗箱』『ペ/ージ論』など。

藤富保男/高橋昭八郎/伊藤元之

伊藤元之 (詩人)
1935年岩手県生まれ
北園克衛率いる「VOU」グループに参加し、グループ後期の活動を担った視覚詩人。高橋昭八郎の盟友であり、1975年に清水俊彦らとともに視覚詩誌「317」を創刊した。

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