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詩人

川口晴美

魔女の森へ

Harumi Kawaguchi
魔女の森へ

現代を代表する女性詩人の一人、川口晴美。
30年以上詩を書きつづけ、11冊目の詩集『Tiger is here.』で2016年、高見順賞を受賞した。
架空の街でヒーローたちが次々と事件を解決してゆく深夜アニメ―その虚構の世界を舞台に書かれた連詩は、設定も含めて大きな注目を浴びた。

魔女の森へ

思い出の地・軽井沢を舞台に明かされる詩人の来歴―幼い頃から、自分と世界の間に“隔たり”を感じ、ここではないどこかを自分の居場所としてきた川口。“私自身”を詩に書くこともなかったという。しかし、東日本大震災をきっかけに、私の現実と向き合いながら詩の言葉を書こうとあらたな境地を切り拓いた。大好きなアニメのヒーローたちの力を借りて。

魔女の森へ

いま川口が取り組むのは、架空の女性たちの物語を詩で紡ぐこと。現実の中ですり切れた魂をかかえた女たちが、すべてを脱ぎ捨ててゆく場所があるならば―川口はそこを「森」とよんでみずからも分け入り、彼女たちの声に耳をすます。そして森を詩のことばでみたすのだ。

魔女の森へ

Director’s comment

子供の頃と違って普段マンガも読まないし、アニメもあまり見ない。そんな僕に、詩人である川口晴美さんのドキュメンタリーを作る機会が訪れた。詩の最高峰の賞である高見順賞を受賞した最新詩集は、現代詩では異例の、“深夜アニメの世界”が土台になっていると言う。
5月の新緑の中、川口さんを撮影した。川口さんは女友達と生きていた。「水のような人なのだ」と、女友達は口々に言った。
今まで全く知らなかった世界が、僕の目の前に広がっていった。言葉や人間を新しく読み解こうと心を砕く人、言葉というものが無いとこの世に生きてはいけない人…。そんな川口さんの姿を、映像と音で直に感じてほしいと思う。

川口晴美

川口晴美 (詩人)
福井県小浜市の海辺の町で育つ。第一文学部文芸専攻卒業。
大学在学中に鈴木志郎康の講義を受けて詩を書き始め、1985年に第1詩集『水姫』を出版。商社の為替ディーリング室にOLとして7年余り勤めたあと、現在は詩作を中ベースにしている。イタリア語や韓国語に翻訳もされており、東京造形大学をはじめ幾つかの大学で詩の授業を持つ。2010年『半島の地図』で第10回山本健吉文学賞受賞。2016年『Tiger is here.』で第46回高見順賞受賞。

PLANNER/SUPERVISOR
城戸朱理
NARRATOR
細谷みこ
CAMERA
髙野大樹
AUDIO
戸田裕士/清水克彦
EED
池田聡
AUDIO MIXER
富永憲一
SOUND EFFECT
玉井実
ASSISTANT DIRECTOR
今井花衣
PRODUCER
寺島髙幸/設楽実/平田潤子
DIRECTOR
伊藤憲

EDGE 1 #29 / 2018.08.11

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