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詩人

広瀬大志

浄夜
詩人・広瀬大志のアレゴリーとして

Taishi Hirose

現代への扉を開いた山村暮鳥の詩集『聖三綾玻璃』に名高い「風景」という作品がある。
「いちめんのなのはな」という詩行を繰り返しながら、一連に一行だけ違う行が紛れ込む実験的な作品である。
ところが、広瀬大志は、最後の「いちめんのなのはな」という行を「いちめんの死の花」と書き換えるならば、オセロがひっくり返えるように、すべてが「死のはな」に変わると語る。
なぜ、「死」でなければならないのか。それが「生」の証であるからだ。
おそらく、これまで、こんなに禍々しい作品が「詩」と呼ばれたことはなかったかも知れない。
モダン・ホラー・ポエトリーの創始者、広瀬大志。
その作品世界を映像化するために、本編はEdge初の試みとなるドラマ仕立てのドキュメンタリーとして構成された。

浄夜 詩人・広瀬大志のアレゴリーとして

廃屋に紛れ込んだ小説家(小林龍樹)が見つけた詩集には、不吉な文字が記されている。広瀬大志詩集。謎の女アワイ(中村優子)が現れ、死の影に満ちた詩篇を語りだす。
その廃墟に残されたDVDには、喪服に身を包んだ詩人の姿が録画されていた。はたして、彼は生きているのか。それとも死んでいるのか。何ひとつ明らかにならないまま、小説家は広瀬大志の詩の世界のなかに取り込まれていく。

浄夜 詩人・広瀬大志のアレゴリーとして

広瀬大志の詩にあっては、さまざたな形をした災厄が、いつも唐突に出来(しゅったい)する。
なぜだと問うことは無意味だ。なぜなら、それは私たちの生の、こよなき塑像にほかならないのだから。こうして、本能的としかいいようがない原初の恐怖が開示されていく。恐怖のフィギールが。

浄夜 詩人・広瀬大志のアレゴリーとして
(text 城戸朱理)
出演
広瀬大志
 
小林竜樹
 
中村優子
 
向雲太郎
演出
望月一扶

EDGE 1 #27 / 2017.10.21

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